■ 地域と創造
焼き物で知られる町、常滑。海に面した丘陵地。起伏のある路地、路々に自生する植物、穏やかな陽光、おおらかな人々。この町で「常滑フィールド・トリップ2009」が昨年に引き続き、ふたたび開催される。
この土地の魅力に引き寄せられた多くの創作活動を行う者たちが、今年も常滑に居住・滞在し、本企画に参加した。自らの労力をそそぎ常滑の人々とも触れ合いながら、アートやデザインなどの作品制作、展覧会やワークショップ、シンポジウム等の運営を協同で手がけてきた。
このような活動を通して思うのは、「作品」というものは一人の「作家」の手によってのみ創りあげられるものではないということだ。私たちは、この企画実現の過程で関係者や地域の人々の無償の協力や日々の関わりなどを通して、それぞれの作品が形を成してきたことを実感している。
複雑化するメディア社会の中で、この土地と人々との直接的な関わりを通して生まれたアートやデザインなどの作品。それは人の心を動かし、人々につたわり、地域社会に働きかけて行く。この「地域と創造」の連鎖が、また新たな作品を今年もここ常滑に生み出したのだ。